不器用な男でごめんね。
「不器用な男でごめんね」
光一ソロ曲「愛の十字架~Promise 2U~」からの一節をタイトルにさせてもらったのは、今発売中の雑誌で不器用であることへ言及しているからだ。
「器用であること」を捨てた。*1
不器用だから愚直に最善を尽くすしかない。*2
前回、曲に関して「アイドルの懐の深さ」について書かせていただいたが、他の仕事全般でも、アイドルは何でも幅広くこなさないといけない時代になっている。
歌、ダンス、演技はもちろんのこと、作詞作曲、バラエティでの挑戦と面白さ、番組MC、コンサート演出等々。
今では作家さんやニュースキャスターまでいらっしゃる。
一昔前のアイドルからは考えられないくらい今のアイドル業は幅広いジャンルにおよんでいる。
KinKi Kidsにおいても初期のころは何でも来い状態であった。
光一曰く、とにかく何でも器用にこなさなきゃならない時期。
音楽活動。CD発売。全国ツアー。
ドラマ主演。
資格ゲッター。
ギター等、楽器の練習。
作詞・作曲。
舞台主演。
ソロでの音楽活動。
ざっと挙げてみても、これらの同時進行。…恐ろしくなる。
これらのほとんどで結果を出し、評価を得るという事は並大抵ではない。
しかし、これらをこなしたからこそ湧いてきた「一つ一つに目を向けて学びたい」という気持ち。
そこで「器用であること」を捨てた。
やるべきこと、やりたいことにじっくりと取り組む、という方向へとシフトチェンジしていったのだ。
そして、ミュージカルや音楽活動に最も力を入れるようになっていった。
それと同時に、ドラマとかバラエティといったTVでの仕事が減っていった事も否めない。レギュラー番組は1本になってしまった。*3
しかし、TVガイドPERSONの言葉通り、不器用だけど愚直に最善を尽くし、ますます輝く自担がいたから、たとえTVに出なくてもファンは応援せずにはいられない。
それが、15年間「Endless SHOCK」を続ける事、KinKi Kidsのオリコン1位記録の更新などに繋がったのではないだろうか。
不器用な男に惹かれるのは、高倉健の時代と変わらないおばちゃんであった。
一方、相方剛さんは、ザ・少年倶楽部Premiumでこうコメントしていた。
「やりたくない事はやらなくていい」
この言葉だけ聞くと何わがままな事言ってるんだ、と思われがちであるが*4、自分のやりたいことが漸くわかって、そこに力を注いでいるから、他のことは勘弁願いたいということだ。
ほら、またKinKi Kids、アプローチが違っていても同じこと言ってる。
正反対のようで、実は似ているKinKi Kids。
naked&natural
自然体でいればいるほど、無意識でいればいるほどふたりは似ている。
私のKinKi Kidsへの気持ちが、ファンになった当時のそれへ戻りつつあるのは、こんなことが1つの要因になっているのかもしれない。