おばちゃんがレビュー書いてもいいかな。
堂本光一ライブDVD/Blu-ray Disc
『KOICHI DOMOTO LIVE TOUR 2015 Spiral』
デビュー以前からずっとKinKi Kidsを見てきてが、1位を取り続けていてもTV露出がないと、若い人たちには認識さえされないのではという危機感を持っているので、なんとか『KOICHI DOMOTO LIVE TOUR 2015 Spiral』に興味を持っていただけないかと、アラフィフのおばちゃんが慣れないブログでレビューなど書いてみることにした。
このSpiralコンは1曲ごとに世界観が変わると光一さんは言っているが、私にはそれが衣装によって大きく変わるように思われた。そこで私はそれぞれの衣装に基づく世界観に下記のような主題をつけた。
※2.5次元CG
※大人のダンスクラブ
※まさに耽美
※正統派王子
※お得意の和洋折衷
※MJリスペクト
このテーマに沿って『KOICHI DOMOTO LIVE TOUR 2015 Spiral』を私なりにレビューしてみようと思う。
※2,5次元CG
- OVERTURE
- Fame
- Danger Zone ~to the unknown world~
- MUSE
- Slave Maker
宇宙船のような、天井の渦巻くトラス照明とレーザー。
フード付き黒革スチームパンクの衣装をまとった光一さんは、まるでゲームの中に登場するCGの主人公。
アンドロイドと見紛うその存在がファンタジーすぎて、どんどん2次元によって行く光一さん、いま流行りの2,5次元ミュージカルよりさらに2,5次元。
Fame 、Danger Zone は元よりこの世界観であるのでハズレるわけもなく、ガンガン踊りまくりでせまってくるのは初っ端から圧巻。
LIVEで見た時より映像を見て好きになったのがMUSE。
現場では遠くてそこまでよくわからなかった振付も、映像ででみるとさすがYOSHIEさん、FUNK?Soul?の要素がふんだんに散りばめられているのがよくわかる。INTERACTIONALの衣装で踊ったら、また違う雰囲気で別物になりそう。カッコイイ!
そして完全にCGだった光一さんがすこしばかりリアルに戻ってのSlave Maker。生歌の力強さが加わり、文字通りslaveと化した私であった。
※大人のダンスクラブ
- INTER
- INTERACTIONAL
- Knocked me down
- Come closer
- Night Wanderer
- Over You
- IN & OUT
照明はミラーボールと化し、舞台は大人のダンスクラブに変わった。
スパンコール付きタキシードに着替えてのINTERACTIONAL。
この曲でさらに一皮むけた光一さんが大人っぽくてカッコイイ。
MCであおるから客席でジゴロを踊ってはみたけれど、その昔、ディスコに数回連れていかれただけのおばちゃんは、踊れば踊るほど微妙にくるってくる自分のリズム感が嫌になった。失礼、これは余談。
赤まりさん振付Knocked me downがまたsexy。男女ダンサーが絡むあの振付は20代では似合わないし、またやらなかったであろう。Sexyだけど下品にならず、ショーとして秀逸な一曲になった。他担さまの間では女性ダンサーを嫌がる傾向にあると聞いたことがあるが、私はまったくそんなことはなく、むしろ綺麗なダンサーさんを見せていただくのも楽しみになってきている。
前回のソロコンでも披露してくれたCome closerはさらに洗練され、影絵のように映しだされる姿に感嘆した。
タキシードのジャケットを脱ぎベスト姿になると、肌に張り付くシャツと首筋からポタポタと滴り落ちる汗に目を奪われる。ああ、こんなにハードな演出なんだ。いとも涼し気にパフォーマンスしてるように見えていたが、あの酷暑日の公演、体力は限界ギリギリだったのだとあらためて実感する。
Night Wanderer。さすが光る一番星、光一さん。まっすぐに天に伸びる光をその手でつかみ取ってしまうと、その光を巧みに操りステップを踏む。手に持ったアイテムのボタンを押す指に図らずも萌えてしまった。
この後にバラードOver Youを持ってくるとはにくい演出。あの広い横浜アリーナのステージにだた1人立ち熱唱。ただただ美しいとながめ、切ない声に聞き入るばかり。
レーザーが様々な方向から発せられると光一ソロコンでは欠かせないIN & OUT。会場のみんなで頭を振って大人のダンスホールは最高潮に達する。
※まさに耽美
- INTER
- DEAD END
- SHOW ME UR MONSTER
- Bongo Drum
- Just A Woman
ドSキャラでお馴染みのMCが終わるとDEAD ENDのイントロが流れる。フードを被った墓堀人のようなダンサーが登場。スモークがたかれたステージに、フェイクファーの片襟で胸元を飾る衣装で光一さんが、鎖で磔になり現れる。 みごとにDEAD ENDとSHOW ME UR MONSTERを融合して一つの曲のようにしてしまう。鎖につながれてもなお踊ろうとするその手首が、足元が、苦悩の表情が耽美そのもの。
「皆、好きでしょ?」と自らおっしゃる。「はい、大好物でございます。」
センターステージに移り、Bongo Drum。アフリカっぽいリズムにのってお腰フリフリダンス全開。映像では女性ダンサーの腰がズームされるが、見たいところはそこじゃない、「あんたの腰が見たいんじゃ、ボケ!」と少し暴言でも吐きたくなるが、光一さんの腰は現場じゃないと見られないってことなのかもしれない。 LIVEで一番化けた曲だろう。。
コーラス隊のamiさんとの掛け合いで歌うJust A Woman。歌の表現力もあがってるなと感慨にふけっていると、amiさんの手が光一さんの開いた胸元に伸びる。耽美モードに浸っている私に目にはもう百合にしか見えない。
※正統派王子
- STELLAR NIGHT ~星のバルコニー
- Love Professor
フェイクファーのジャケットを白いジャケットに変えるだけで正統派王子のできあがり。天井からトラスが降りてきて空中花道となると王子の歌いながらの謁見がはじまる。見上げると空には無数の星々。地上ではペンライトの花がゆれる。汗までも光る宝石に見えてくる王子マジック。
デビュー前から王子と呼ばれた光一さんの本領発揮。
※お得意の和洋折衷
- Bad Desire -remix-|Danger Zone ~to the unknown world~|妖 ~あやかし~|暁|INTERACTIONAL|Deep in your heart|
- INTERACTIONAL
片袖のない着物と融合したかのような衣装。和洋折衷衣装は光一さんによく似合う。Bad Desire –remixは踊るより熱唱のためのremixだと思う。
「妖」、「暁」、私たちがよく知っている、これぞ堂本光一。刀を鞘に納める振りも健在で嬉しくなる。
今回の素晴らしいセットリストの中で Bad Desire -remix- 妖 ~あやかし~ 暁 Deep in your heart 自作曲も何の優劣もなく輝いていた。最近はめっきり曲作りしていないというが、「ソングメーカー・堂本光一」も再開してほしいなと思った。
最後はジャケットも脱いで襟ぐりがV字に大きくあいたシャツでINTERACTIONALをフリーに歌う。きちっとした振付はちょっと横に置いといて、ラフにからだを揺らしながら、「I」「LOVE」「YOU」と言わせといて「別れ際はきっと切ない…」と言って去っていくのね。おばちゃんも切ないっす。
※MJリスペクト
- SHOCK! [ENCORE]
- MC [ENCORE]
- LOVE CRIES [ENCORE]
- -so young blues- [ENCORE]
- + MILLION but - LOVE [ENCORE]
ケント・モリさんに振付をお願いした「SHOCK」をアンコールで持ってくるとは、誰もが予想しなかったであろう。
ドキュメントでケントさんが「SHOCK!の衣装はMJインスパイアだね。」って言ってたとおり、
ジャャケットがOff The Wall、ベルトがBad、ボトムスはHistory、と「MJ」リスペクトしまくりの衣装で再登場!
あの暑さで熱中症になりかけてる中(実際名古屋では公演後の食事会で気分が悪くなり、そう診断されている)、ふつうならTシャツ1枚か肩からタオルかけただけで登場するであろうアンコールに、フル装備で登場し、なおかつ本編となんら変わらぬパフォーマンスをしてくれるって、これ以上のファンサービスがあるだろうか。
アンコールが無かったらケントさんに土下座するつもりだったと本人が吐露していたが、最近の、「コールしなくてもあるんでしょ、アンコール」っていうファンたちによるお決まりのアンコールでは、もしかしたら本当に出るつもりはなかったのかもしれない。
あれだけの本編見せられたあとでは誰しも拍手せずにはいられないし、「光ちゃんコール」せずにはいられなくなる。たとえ光一さんが「光ちゃん、パンパン」が嫌いだと言ってたとしても。
アンコールしたくなる本編を作ってくれてありがとうと心からのアンコールができてよかった!
光一はファンに対して暴言をはくとか「ドS」だとかよく言われるが、ファンは誰一人そうは思ってないはず。
「一番後ろの人、見えてません!」は「一番前の人、見てません」とセットだし、サイドのステージがよく見えない席の方には、「ケツでも見てろ」と、時にはお尻フリフリまでしていじってくれる。
最後にはトロッコでとりあえず一周まわってくれるし、指もちょこっと振ってくれる。
広い会場の誰もが「干された」なんて思わない。
ファンサービスなんてしないと言いながら、会場全員にファンサしているのだ。
もしかしたら、十何年かけてファンが飼いならされたのかもしれない。
それでも最高のLIVEだったと感じて会場を後にできるのは至福である。
またこのような素晴らしいLIVEを作っていくためには、予算と優秀なスタッフが欠かせないのは言うまでもない。
それらをもらえる実績、さらにはLIVEを自ら演出する発想、その発想をスタッフにわかってもらうプレゼン力、そしてそれを実現するためのスタッフ及び本人の努力と実力。
それらがあってはじめてこの夢の世界が完成されるのだと思うと、スタッフの方々にはどれだけ感謝してもしきれない。ありがとうございます。
満遍なくレビューしなくてはと思ったら、深く掘り下げるというより、浅いことしか書けなかったなあ、と少し反省している。
また、衣装をテーマにしたと言っておきながら画像を一切張らなかったので、どんな衣装かよくわからない、という意見もあろうかと思う。
衣装に興味を持ってくれた方、LIVEが面白そうだと思われた方、騙されたと思って一度見ていただきたい『KOICHI DOMOTO LIVE TOUR 2015 Spiral』である
KOICHI DOMOTO LIVE TOUR 2015 Spiral(初回生産限定盤) [Blu-ray]
KOICHI DOMOTO LIVE TOUR 2015 Spiral(通常盤) [Blu-ray]